ヨハネス・オケゲム(Johannes Ockeghem, c1410 -1497)は、フランドルの作曲家。デュファイ(c1400-1474)からジョスカン(c1455-1521)の時代をまたぐ重要な作曲家である。その生涯は不明なところが多いが、c1410-1497というしばしば見かける生没年を信用すれば、常に死が隣り合わせにあった当時としては87年近くの長寿者であったということになるが、その根拠は薄い。
オケゲムの14のミサ曲のうち、13曲は「キージ写本Chigi codex」に掲載されている。
ミサ・プロラツィオーヌム(種々の比率のミサ曲)Missa Prolationum
ミサ・クィユスヴィス・トニ(任意の旋法によるミサ曲)Missa cuiusvis toni
ミサ・オー・トラヴァイユ・シュイ(ミサ曲「私が悩んでいる事を」)Missa Au teavail suis
ミサ・ド・プリュ・ザン・プリュ(ミサ曲「だんだんと」)Missa De plus en plus
ミサ・ロム・アルメ(ミサ曲「武装した人」)Missa L'homme armé
ミサ・ミ・ミ(プレスク・トランジ)Missa Mi-mi"("Presque transi")
ミサ・プロ・デフンクティス(死者のためのミサ曲)》 Missa pro defunctis
今週は、この中からいつくかのミサ曲を聞いてみたい。今回は、バンショワのシャンソンをもとにした「ミサ・ド・プリュ・ザン・プリュ(ミサ曲「だんだんと」)」。Orlando ConsortのものがYouTubeで聞けるが楽章が分離している。聞きやすいのは、タリス・スコラーズのもの。クラークス・グループは、オケゲムのミサ曲の全曲録音をしている。
Thoughts on Ockeghem's Missa De plus en plus: anxiety and proportion in the late 15th century
Richard Sherr(Early Music, Volume 38, Issue 3, 1 August 2010, Pages 335–346)
Richard Sherr(Early Music, Volume 38, Issue 3, 1 August 2010, Pages 335–346)