ジョゼッフォ・ツァルリーノ(Gioseffo Zarlino, 1517-1590)はイタリアの音楽理論家、作曲家。ヴェネツィア近郊で生まれ、モンテヴェルディ、ガブリエリ、ヴィヴァルディなどと続くベネチア楽派の開祖とされるアドリアン・ヴィラールト(Adrian Willaert, c1490-1562)に師事。弟子には、ヴィンチェンツォ・ガリレイ(Vincenzo Galilei, c1520-1591)などがいるが対立もした。
1558年の著作「ハルモニア教程」(Le istitutioni harmoniche) では、音楽の理解に、数学的な解析を用いた。また、1571年の「ハルモニアの証明」(Le Dimonstrationi harmoniche) でも和音の理論的な説明を行った。弟子であったヴィンチェンツォ・ガリレイも音楽の数学的解析を行っており、このような数学的思考が、ヴィンチェンツォ・ガリレイの息子である近代科学の祖の1人であるガリレオ・ガリレイに影響を与えたことを考えると、現代科学への間接的な貢献者ともいえるだろう。
音楽としては、マドリガーレ、モテットなどを残している。
感想:くせのないルネサンスポリフォニーという感じ。
⬆ 前半はグレゴリオ聖歌、後半がGioseffo Zarlinoの音楽