Frei aber einsam

中世、ルネサンス、バロック音楽を楽しむ

イギリスの古楽(その31)Robert Parsons

Robert Parsons(c1535-1571/2)は、イングランドの作曲家。エドワード6世、メアリー1世、エリザベス1世の時代に活動した。

ヘンリー8世の後、エドワード6世が即位すると、カンタベリー大司教トマス・クランマー(Thomas Cranmer, 1489-1556)を中心に聖公会祈祷書(1548)が作られ、ラテン語の典礼を英語に変更することになり、英語による教会音楽の作曲が求められた。熱心なカトリック教徒であったメアリー1世が即位すると、トマス・クランマーも火炙りで処刑されラテン語の音楽に戻ることにもなったが、1558年にエリザベス1世が即位すると、再び英語による作曲が求められた。

Parsonsは、1563年、チャペルロワイヤルのGentlemanになった。Richard Farrantと共同作曲した劇音楽がある他、John Sheppardの音楽との類似性が認められる。特に、William Byrd(1539/40?-1623)との関係は密接であり、同じ地区に住んでおり、William Byrdに影響を与えたと言われる。最後はトレント川で溺死したという。

英語の作品、ラテン語の作品が残る。