ルネサンス音楽期の大作曲家ジョスカン(1450/55-1521)。改めて説明する必要はないでしょう。
ジョスカンは、世俗曲や作曲の自由度が高かったモテットなどを多数作曲していますが、やはりその代表作はミサ曲であると思います。後世の作曲家が、力を入れて取り組んだ「交響曲」などのジャンルがない時代、ミサ曲という形式の中に、すべての持てる力を傾けたといえるでしょう。今回は、私がジョスカン、あるいはルネサンス音楽のなかでも、最高の作品であると思う4つのミサ曲を紹介したいと思います。
(1)Missa Hercules Dux Ferrariae (フェラーラ。1503/04年)
Missa Hercules Dux Ferrariae - Wikipedia
フェラーラ公エルコレのために作曲したミサ曲。力強さを感じる男ミサという感じです。
おすすめは、ヒリアードアンサンブルの演奏です。
(2)Missa La sol fa re mi「ラ、ソ、ファ、レ、ミ」
Missa La sol fa re mi - Wikipedia
ラ、ソ、ファ、レ、ミというのは、イタリア語の"Lascia fare mi"(英語:leave me alone)。通模倣様式の4声のミサ曲。1502年出版ですが、もっと前に作曲されたという説があります。
おすすめは、タリス・スコラーズの演奏。タリス・スコラーズの演奏は、本来のものと違いすぎるのではないか、という人もいるのですが、現在の人にも聴きやすく、大きな感動をえることができます。